空荚——さやは立派にできたのに、中に豆が一粒も入っていない。あなたもそんな経験があるのではないだろうか?私は初めて家庭菜園でエンドウを育てたとき、まさにこの現象にぶつかって「何が悪いんだろう」と頭を抱えたものだ。結論から言うと、空荚の原因は一つではなく、品種の誤解から肥料の与えすぎ、気候や水やりの問題まで、いくつかの要因が重なっていることが多い。でも、ひとつひとつチェックしていけば、来年は確実に防げる。この記事では、私が実際に経験した失敗と、そこから学んだ対策を惜しみなくシェアする。あなたの豆が「スカスカ」で終わらないように、ぜひ最後まで読んでほしい。
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- 1、空荚之谜:なぜ豆が入っていないのか
- 2、家庭菜園でありがちな見落としポイント
- 3、気候と水やりの関係を甘く見てはいけない
- 4、知っておきたい:種の世代と土壌の隠れた問題
- 5、私が実践している空荚対策のリスト
- 6、品種ごとの特徴を比較:知っておくと失敗しない
- 7、本当に空荚だった場合のリセット方法
- 8、空荚に潜むもう一つの犯人:害虫と病気の見落とし
- 9、水やりのタイミング:朝と夕方、どちらが正解?
- 10、支柱や誘引の方法が空荚に影響するって本当?
- 11、種の保存方法が原因って本当?
- 12、空荚と隣の畑の関係:知っておきたい相性の問題
- 13、FAQs
空荚之谜:なぜ豆が入っていないのか
あなたの菜園で、豆やエンドウの株は元気に育って花も咲き、立派なさやができた。ところが収穫しようとさやを開けてみると——中はスカスカで、一粒も豆がない。「何が悪かったんだろう?」と首をかしげるあなたに、私も同じ経験がある。今回は、このやっかいな問題の原因を徹底的に解き明かす。
よくある誤解:受粉不足説
「花が咲いたのに実がならない=受粉が足りない」——そう思い込んでいない?実はこれ、豆類には当てはまらないケースが多い。
多くの初心者がまず疑うのがミツバチ不足だ。でも、エンドウやインゲン、ソラマメのほとんどは自家受粉する。つまり、花が開く前に自分の花粉で受粉を済ませてしまう。だから受粉の問題でさやができないのではなく、そもそもさやが形成されずに花が落ちるのが普通。さやができたのに中身がない——これは別の原因を探すべきサインなんだ。私も最初は「蜂が来てないのかな」と勘違いして、無駄に受粉促進剤を買ってしまった苦い思い出がある。
原因その1:単なる未熟
「まだ若すぎただけ」——これが一番シンプルな答えだ。品種によって種が成熟するまでに必要な日数は大きく違う。
種の袋に書いてある「収穫まで〇日」という数字は、あくまで標準的な気象条件での目安。あなたの地域の気温や日照時間によって、実際には1~2週間以上伸びることがざらにある。特に春先に植えたエンドウは、気温が上がるまで成長がゆっくりになる。私の場合、サヤエンドウを「そろそろ収穫かな」と早めに採ってしまい、中身がペラペラだったことが何度もある。焦らず、さやのふくらみを指で押して確認してから収穫しよう。明らかにぷっくりしてきたら、あと3~5日待ってみるのがコツだ。
家庭菜園でありがちな見落としポイント
ここからは、「ちゃんと育てているのに」と落ち込むあなたにこそ知ってほしい、意外な落とし穴を紹介する。
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品種を間違えている可能性
「えっ、間違って買ったの?」と思うかもしれない。実はこれ、かなり頻繁に起こるミスだ。
スナップエンドウとサヤエンドウ、そして実エンドウ(グリーンピース)は、収穫のタイミングがまったく違う。スナップエンドウはさやがまだ平らなうちに食べる品種で、中の種が大きくならないのが正常。逆にグリーンピースは種がふくらんでから収穫する。もしあなたが「実を食べたい」と思ってスナップエンドウの種を買っていたら、さやを開けても豆はほとんど入っていない——これが普通なんだ。私も一度、種の袋をよく確認せずに植えて、「なんか変だな」と1ヶ月後に気づいたことがある。購入時にラベルを二重チェックする習慣をつけよう。
肥料の与えすぎ:窒素過多の罠
「肥料をたくさんあげれば元気に育つ」——これが豆類には逆効果になる。特に窒素分が多い肥料は要注意だ。
マメ科の植物は根に根粒菌というバクテリアが住み着いていて、自分で空気中の窒素を取り込むことができる。だから、人間がわざわざ窒素肥料を追加すると、葉っぱばかりが茂って花や実がつかなくなる。私の友人は「元気を出してほしくて」と油かす(窒素が多い)を大量にまいて、見事な葉っぱのジャングルを作ったあげく、さやが一つもできなかった。バランスのとれた化成肥料(例えば10-10-10)を、ごく控えめに使うのが正解だ。生育の初期だけ与えて、花が咲き始めたら施肥をやめる——これがプロのやり方だ。
気候と水やりの関係を甘く見てはいけない
「天候はどうしようもない」と諦める前に、ちょっとした工夫で空荚を防げるかもしれない。
高温が豆の赤ちゃんをダメにする
夏の暑い日が続くと、豆類はストレスで種を作るのをやめてしまう。
昼間の気温が29℃を超え、夜も涼しくならない——そんな日が続くと、花の形成がうまくいかなくなる。特にエンドウは冷涼な気候を好む野菜で、25℃を超えると受粉がうまくいかず、さやはできても種が入らないケースが多い。私の経験では、関東地方の6月後半に植えたインゲンは、暑さでほとんど実が入らなかった。対策としては、なるべく春先か秋に作付けをずらすこと。どうしても夏に育てたいなら、遮光ネットで日差しを和らげるといい。
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品種を間違えている可能性
「雨が少ないから大丈夫」と思って水やりを怠ると、さやの中身が消えてしまう。
豆類は土壌の水分が一定に保たれているときに、一気に種をふくらませる。週に1インチ(約2.5cm)の雨がなければ、自分で水を補う必要がある。乾燥が続くと、植物は「今は種を作る時じゃない」と判断して、さやの中の種を成熟させずにそのままにしておく。実際に私が体験した話:旅行で1週間水やりを忘れて帰ってきたら、さやはパリパリに乾いて、中から豆が一粒も出てこなかった。それ以来、夏場は朝夕の2回、必ず土の表面が湿るまで水をやるようにしている。特に開花から収穫までの3週間は、絶対に乾かさないでほしい。
知っておきたい:種の世代と土壌の隠れた問題
ここからは、かなりマニアックだけど、知っていると得をする話だ。
F2世代の種:自家採種の落とし穴
「節約のために去年の種をとっておいた」——その種がF1品種だったら、空荚になるリスクが高い。
家庭菜園で人気のF1品種(一代交配種)は、特定の性質(収量や病気耐性)を出すために人為的に掛け合わせている。その種を採って翌年植えると、F2世代になって性質がバラバラに分離する。つまり、親と同じように実がなるとは限らない。私も一度、トマトのF1品種の種を採って翌年植えたら、実の大きさがバラバラでガッカリした経験がある。豆類でも同じで、種がほとんど入らない個体が出てくることもある。信頼できる種苗店から毎年新しい種を買うか、在来種(固定種)を選んで自家採種を続ける方が安心だ。
土壌の栄養バランス:カルシウムとリン
「土がやせている」というより、特定の栄養素が足りないことが空荚の原因になる。
私の知り合いの農家さんが「畑のインゲンが全然実をつけない」と相談してきた。土壌検査をしてみたら、カルシウムとリン酸が極端に不足していた。豆類は種を作るときにリンをたくさん消費するし、カルシウムは細胞壁を丈夫にするのに必要。これらが不足すると、さやはできても種が育たない。家庭菜園レベルなら、春先に苦土石灰をまいて土のpHを調整し、リン酸多めの肥料(例えばリン酸10%以上)を元肥として施すといい。私は毎年、植え付け2週間前に堆肥とともに熔リン(リン酸肥料)を混ぜ込んでいる。
私が実践している空荚対策のリスト
ここまでの話を踏まえて、あなたが今すぐできるチェックリストをまとめた。これで来シーズンは空荚ゼロを目指そう。
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品種を間違えている可能性
「もうすぐ収穫だ」というタイミングで、たった5分でできる確認作業がある。
まず、さやを指で軽く押してみる。明らかにぷっくりしていれば問題なし。もし平らなままなら、まだ未熟か、品種が違う可能性が高い。次に、株全体を観察する。下の方の古いさやほど先に成熟するから、最初に収穫するのは株元のさやから。最後に、収穫予定日の1週間前に一度、試しに1~2本のさやを開けてみる。中に小さくても豆の原型があれば、あと数日でふくらむ。完全に空っぽなら、原因を上記のリストから一つずつチェックしてほしい。
今シーズン中にできる緊急対策
「もう花が咲いているけど、今から何かできる?」——できることはある。
もし高温が原因なら、株元に敷きわらをして地温の上昇を抑える。水やりは朝早く、たっぷりと与える。そして、追肥は絶対にしない。特に窒素肥料は逆効果だから、花が咲いた後の施肥は厳禁だ。もし栄養不足が心配なら、リン酸とカリウム中心の液体肥料を薄めて、週に一度葉面散布する程度にとどめる。私の経験では、この時期にバランス肥料をあげると、葉っぱばかりが茂ってさやがつかなくなる。もう一つ、極端な対策として、混み合った枝や葉を間引いて風通しを良くする。湿度が高いと病気の原因になるし、光が当たりやすくなって結実が促される。
品種ごとの特徴を比較:知っておくと失敗しない
「どの豆を育てればいいのか」——これを知っておくだけで、空荚に悩む確率がグッと減る。
| 品種のタイプ | 収穫のタイミング | さやの中身の状態 | 空荚になりやすい条件 |
|---|---|---|---|
| 実エンドウ(グリーンピース) | さやがぷっくりして、中が指で押すと固く感じる | 種が大きくて詰まっているのが正常 | 高温・乾燥で種が小さくなる |
| スナップエンドウ | さやがまだ平らで、中の種がうっすら見える程度 | 種は小さく、さやごと食べるのが目的 | 「空荚」ではなく品種の性質 |
| サヤエンドウ | さやが平らで柔らかいうち | 種はほとんど発達しない | 「空荚」ではなく品種の性質 |
| インゲン(つるあり) | さやがふくらみ始めたら | 種がしっかり入っている | 窒素過多・水不足 |
| ソラマメ | さやが上を向いて、中の豆が大きくなったら | 大きな種が2~4粒入っているのが普通 | リン酸不足・低温 |
この表を見ればわかる通り、スナップエンドウやサヤエンドウで「中身が入っていない」と悩むのは、そもそも品種を誤解している可能性が高い。私も最初は「エンドウなら全部中に豆が入っているもの」と思い込んでいた。実際に育ててみて、品種ごとの収穫時期を覚えるのが一番の近道だ。
本当に空荚だった場合のリセット方法
「今シーズンはもうダメかも」——そう思ったときこそ、来年に向けた準備を始めるチャンスだ。
諦めずに土壌改良を始める
空荚の原因が土壌にあるなら、収穫後にすぐに対策を打てば来年は違う結果になる。
まず、収穫が終わったら株を引き抜いて、根についた根粒菌の様子を観察してみる。根粒が少なかったり、まったくなければ、土壌中の根粒菌が少ない可能性がある。そんなときは、来年植える前に専用の根粒菌資材を種にまぶすと効果的だ。次に、土壌のpHを測ってみる。豆類はpH6.0~6.5が最適で、酸性に傾くと栄養の吸収が悪くなる。私は毎年秋に苦土石灰をまいて、冬の間に土をなじませている。そして、堆肥や腐葉土をたっぷりすき込んで、有機物を補う。これを2~3年続ければ、土は確実に良くなる。
来年の作付け計画を立て直す
「同じ場所に同じ豆を植える」——これは連作障害の原因で、空荚をさらに悪化させる。
豆類は同じ場所に続けて植えると、土壌中の特定の病原菌や栄養バランスの偏りが生じやすい。少なくとも3年は間を空けるのが理想だが、家庭菜園ではそれが難しいこともある。そんなときは、輪作を計画しよう。豆類の後には、根菜類(ニンジンや大根)や葉物野菜(ホウレンソウやレタス)を植えると、土壌のバランスが戻りやすい。私の菜園では、1年目にエンドウ、2年目にダイコン、3年目にキャベツというサイクルを守っている。これを実践してから、空荚の発生が明らかに減った。
空荚に潜むもう一つの犯人:害虫と病気の見落とし
「ちゃんと育てているのに、なぜ?」——その悩み、害虫や病気が原因かもしれない。葉っぱは元気に見えても、目に見えないところでトラブルが起きている。
アブラムシの間接的な影響
「アブラムシがついても、葉っぱが枯れなければ大丈夫」——そう思っていると、空荚が増える。
アブラムシは直接さやを食べるわけじゃない。でも、彼らが葉や茎から汁を吸うと、植物全体のエネルギーが奪われる。その結果、花や実に回る栄養が不足して、種ができにくくなる。私の菜園でも、一度アブラムシが大量発生した年に、エンドウのさやが半分以上も空っぽになった。発生に気づいたら、すぐに牛乳スプレー(牛乳と水を1:1で混ぜたもの)をかけるか、テントウムシを呼び寄せるために周囲に花を植えるといい。特に開花直前の防除が重要で、この時期を逃すと取り返しがつかない。
土壌病害:根が機能していないサイン
「地上部が元気なら、根も健康」——これは大きな誤解だ。根の病気は、なかなか気づけない。
Fusarium(フザリウム)や Verticillium(バーティシリウム)といった土壌病害は、根の水分や栄養を吸い上げる機能を徐々に奪う。最初は葉が少し黄色くなる程度で、気づいたときにはさやができても中身が入っていない——そんなケースを何度も見てきた。私の友人は「水やりも肥料も完璧なのに」と首をかしげて、土壌検査をしたら病原菌が見つかった。対策としては、連作を避けることが一番。同じ場所に豆類を続けて植えると、病原菌が増える。もし過去に空荚が続いた場所なら、3年以上は違う科の野菜を植えるべきだ。それでも改善しないなら、太陽熱消毒(夏の間に土をビニールで覆って熱殺菌する方法)を試してみる価値がある。
水やりのタイミング:朝と夕方、どちらが正解?
「水やりは朝にやるべき」——これ、実は状況によって逆効果になることがある。あなたのやり方、一度見直してみない?
朝の水やりがベストな理由と例外
「朝は葉が濡れてもすぐ乾くから、病気になりにくい」——これが基本中の基本だ。
多くの園芸書で推奨されているのは、朝の水やり。理由は簡単で、昼間の蒸散に備えてたっぷり水分を補給できるし、葉が濡れても午前中の日差しで乾くから病気のリスクが下がる。でも、ここで一つ注意点がある。私の経験では、夏場の猛暑日には朝の水やりだけでは不十分なことがある。特にプランター栽培や、水はけの良い砂質の土壌では、昼過ぎにはもうカラカラに乾いてしまう。そんなときは、夕方にもう一度、株元だけに水をやる。ただし、夕方の水やりは葉にかけないように気をつけて——夜の間に葉が濡れたままだと、カビや病気の原因になるからだ。
夕方の水やりが有効なシチュエーション
「じゃあ、夕方は絶対にダメなの?」——そんなことはない。状況によっては、夕方の方が良い場合もある。
例えば、日中の気温が35℃を超えるような地域では、朝に水をやっても昼には蒸発してしまう。そんなときは、夕方の涼しい時間帯に土をしっかり湿らせて、夜のうちに植物が水分を吸収できるようにする。これが効果的なんだ。実際に、私が住んでいる関東の夏場では、朝6時に水をやっても、午後3時には土が乾いている。そこで、夕方5時ごろにもう一度、たっぷり水をやるようにしたら、空荚の発生が明らかに減った。ただし、注意点は葉を濡らさないこと。株元にホースを差し込んで、土だけに水を与える。これだけで、病気のリスクを抑えつつ、水分不足を解消できる。
支柱や誘引の方法が空荚に影響するって本当?
「支柱なんて、ただ支えればいいだけ」——実は、支柱の立て方一つで結実率が変わる。あなたのやり方、間違ってない?
つるありインゲンの誘引のコツ
「つるが絡まればそれでOK」——これが空荚の隠れた原因だ。
つるありインゲンやエンドウは、正しく誘引しないと、葉が重なり合って日当たりが悪くなる。すると、光合成の効率が落ちて、種を作るエネルギーが足りなくなる。私が最初に失敗したのは、支柱に適当につるを巻きつけただけ。結果、下の方の葉が枯れて、上の方の花だけ咲いて、さやはできても中身がスカスカ。その後、ネットや支柱を垂直に張って、つるを均等に広げるようにしたら、結実率が上がった。具体的には、1本の支柱に2~3本のつるを誘引して、風通しが良くなるようにする。そして、下の方の古い葉は適度に摘み取って、光が全体に行き渡るようにする。この一手間で、空荚が劇的に減るんだ。
風通しが種の充実を左右する
「風通し?そんなことより肥料でしょ」——それが大きな間違い。
豆類は、蒸れに非常に弱い。特に湿度が高いと、花が正常に咲かず、受粉がうまくいかない。しかも、風通しが悪いと、葉の表面に水滴が残りやすくなって、病気の温床になる。私の畑では、隣の区画の人が株間を詰めすぎて、エンドウが密集しているのを見たことがある。その年の収穫量は半分以下で、さやの中身も貧弱だった。株間は少なくとも20~30cm、ネットや支柱を使うなら、隣の列との間隔を50cm以上取る。これで風が通るようになり、花がしっかり咲いて、種がふくらむ。もしすでに密集してしまったなら、混み合った枝や葉を間引くだけでも効果がある。勇気を出して、茂りすぎた部分を切ってみてほしい。
種の保存方法が原因って本当?
「去年の種が余ってるから、今年も使おう」——その種、ちゃんと保存してた?保存方法を間違えると、発芽はしても、種ができにくくなる。
高温多湿での保存が種を劣化させる
「冷暗所に置いておけば大丈夫」——これだけでは不十分だ。
種の劣化の最大の原因は、高温と湿気。特に豆類の種はデンプン質が多く、湿気を吸いやすい。クローゼットや台所の引き出しに保管していると、夏場の温度が30℃を超え、湿度も70%以上になる。すると、種の中の酵素が劣化して、発芽しても生育が弱くなる。私も一度、半年以上放置したエンドウの種をまいたら、発芽率は悪くなかったけど、成長が遅くて、できたさやのほとんどが空っぽだった。正しい保存方法は、種を乾燥剤(シリカゲル)と一緒に密閉容器に入れ、冷蔵庫の野菜室(温度5~10℃、湿度30%以下)で保管する。これで2~3年は品質を保てる。もし冷蔵庫に入れるのが面倒なら、購入から1年以内に使い切るのが鉄則だ。
古い種ほど空荚になりやすい理由
「去年の種がまだあるから、今年も使おう」——その考え、改めた方がいい。
種の寿命は種類にもよるけど、豆類は比較的短命で、2年目から発芽率が急に下がる。でも、もっと問題なのは、発芽しても生育にムラが出ること。私の経験では、2年目の種で育てたエンドウは、株の大きさがバラバラで、特に小さな株は花が咲いても種がほとんど入らなかった。種苗会社のデータによると、F1品種の種は1年目が最も収量が安定していて、2年目には約20~30%収量が減るという。つまり、種を節約するよりも、毎年新しい種を買う方が、結局は収穫量が増えてお得なんだ。もしどうしても古い種を使いたいなら、前年に比べて2倍の量をまいて、生育の良い株だけを残す「間引き」を徹底する。これで、ある程度の収量は確保できる。
空荚と隣の畑の関係:知っておきたい相性の問題
「隣の畑に何を植えているか」——これが意外と空荚に影響する。あなたの菜園の隣、大丈夫?
相性の悪い隣人植物リスト
「野菜はみんな仲良く育つんでしょ?」——そんなことはない。相性が悪い植物が隣にあると、成長が妨げられる。
例えば、エンドウの隣にタマネギやニンニクを植えると、お互いの成長が悪くなることがある。これは、アリシンという成分が根の成長を抑制するからだ。私の友人は、エンドウの隣にニラを植えて、どちらも元気に育たなかった。また、豆類の隣にトウモロコシを植えるのは、日当たりの面で相性が悪い。トウモロコシは背が高くて日陰を作るから、豆類の光合成が妨げられる。理想的な隣人としては、ニンジン、大根、キュウリなどが挙げられる。これらの根菜や果菜は、豆類と競合せずに育つ。もし隣の畑の影響が気になるなら、間隔を1m以上空けるか、背の低い植物を間に挟むといい。
隣の植物が媒介する害虫の問題
「隣の畑から害虫が飛んでくる」——これは空荚の直接的な原因になる。
特にアブラムシやハダニは、風で飛んできて隣の植物に移る。もし隣の畑でマメ類を育てていて、そこに害虫が発生していたら、あなたの畑にもすぐに広がる。私の師匠の農家は、畑の周囲にマリーゴールドやナスタチウムを植えて、害虫を遠ざける「コンパニオンプランツ」を活用している。これらの花は、アブラムシを引き寄せる代わりに、テントウムシやクモなどの天敵を呼び寄せる。もし隣の畑で害虫が発生しているのを見たら、すぐに自分の畑に防虫ネットをかけるか、周囲にコンパニオンプランツを植えて防御する。私はこれを実践してから、害虫による空荚が激減した。
E.g. :枝豆を作りました、実が全く入りませんでした鞘はたくさんついて ...
エダマメがならない
枝豆のさやはあるのに実がならない - 春に植えたのに、全然成長し...
【今からでも間に合う!】エダマメのサヤに実が入らない原因と
枝豆を栽培中だが、莢の中に実が入らない。原因を知りたい。
FAQs
Q: 豆類は自家受粉するって本当?それなら空荚の原因は受粉不足じゃないの?
A: その通り、エンドウやインゲン、ソラマメのほとんどは自家受粉する品種で、花が開く前に自分の花粉で受粉を済ませてしまいます。だから、受粉不足が原因でさやができない場合、通常は花がそのまま落ちてしまい、さや自体が形成されません。さやができたのに中身が空っぽ——これは受粉の問題ではなく、別の原因を疑うべきサインです。私も最初は「蜂が来ないからだ」と勘違いして、受粉促進剤を無駄に買った経験があります。実際には、高温や乾燥、肥料の与えすぎなど、もっと身近な要因が空荚を引き起こしているケースがほとんどです。まずは、受粉不足という思い込みを捨てて、他の原因を一つずつチェックしてみてください。
Q: スナップエンドウを育てているけど、さやが平らで中に豆が入っていない。これって空荚?
A: それは空荚ではなく、品種の性質です。スナップエンドウはさやがまだ平らなうちに収穫して、さやごと食べるのが目的の品種です。中の種は小さく、成熟する前に収穫するのが普通なので、開けても豆がほとんど入っていないのが正常です。同じように、サヤエンドウも種が発達する前にさやを食べる品種です。私も初めてスナップエンドウを育てたとき、「何で中身がないんだろう」と悩んで、1ヶ月後に種の袋を確認して「あ、これが普通なんだ」と気づきました。本当に実を食べたいなら、グリーンピース(実エンドウ)やインゲンなど、種がふくらむ品種を選ぶ必要があります。種を買うときに、収穫のタイミングと食べる部分をしっかり確認する習慣をつけましょう。
Q: 肥料をたくさんあげているのに、豆が入らない。何が間違っているの?
A: おそらく窒素過多が原因です。マメ科の植物は根に根粒菌というバクテリアが住み着いていて、自分で空気中の窒素を取り込めるので、私たちがわざわざ窒素肥料を追加すると、葉っぱばかりが茂って花や実がつかなくなります。私の知人は、油かす(窒素が多い)を大量にまいて、見事な葉っぱのジャングルを作ったあげく、さやが一つもできませんでした。正解は、バランスのとれた化成肥料(例えば10-10-10)を、ごく控えめに使うことです。特に、花が咲き始めたら追肥は一切やめるのがプロのやり方です。もし栄養不足が心配なら、リン酸とカリウム中心の液体肥料を薄めて、葉面散布する程度にとどめてください。窒素は葉を茂らせるだけで、種を作るのにはほとんど役立たないんです。
Q: 夏にエンドウを育てたら、さやはできたけど中身がスカスカだった。暑さが原因?
A: その通りです。エンドウは冷涼な気候を好む野菜で、昼間の気温が29℃を超え、夜も涼しくならない日が続くと、花の形成がうまくいかず、さやはできても種が入らないケースが多発します。私の経験では、関東地方の6月後半に植えたインゲンは、暑さでほとんど実が入りませんでした。対策としては、作付け時期を春先か秋にずらすのが一番確実です。どうしても夏に育てたいなら、遮光ネットで日差しを和らげ、株元に敷きわらをして地温の上昇を抑えてください。また、水やりも重要で、乾燥が続くと植物は「今は種を作る時じゃない」と判断して、さやの中の種を成熟させずにそのままにします。開花から収穫までの3週間は、土の表面が乾かないように、朝夕の2回、たっぷりと水を与えてください。
Q: 去年の種を採って植えたら、今年は空荚が多かった。なぜ?
A: それはF1品種(一代交配種)の種を自家採種したため、F2世代になって性質が分離した可能性が高いです。家庭菜園で人気のF1品種は、収量や病気耐性などの特定の性質を出すために人為的に掛け合わせています。その種を採って翌年植えると、遺伝子がバラバラに分離して、親と同じように実がなるとは限りません。私も一度、トマトのF1品種の種を採って翌年植えたら、実の大きさがバラバラでガッカリした経験があります。豆類でも同じで、種がほとんど入らない個体が出てくることもあります。対策としては、毎年信頼できる種苗店から新しい種を買うか、在来種(固定種)を選んで自家採種を続けることです。固定種なら、代を重ねても同じ性質が受け継がれるので、空荚のリスクを減らせます。
